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2008年02月09日

木工房 徳さん

 鯖江市の河和田で作られる越前漆器はいろんな人の手が加わって作られています。

 木地師さんから蒔絵師さんまでいくつもの工程を経て越前漆器は作られています。

 その工程の一つでも抜けたら漆器は出来ません。

 人目につかない仕事こそが大事な仕事と言うことが多々あります。

 だからこそ縁の下の力持ち的な人たちを大事にしなければいけないと思います。


 先日、私が書いた記事のコピーを届けた際に軒下工房の会員で木地を作っている工房にお邪魔しました。


 工房の名前は

   木工房 徳さん 

 tokusan 08-000.JPG


 場所は
 徳さん
 クリックすると大きくなります。


 徳さん木地師さんなんですが、ロクロを使う木地師さんではなく、板を貼り合わせて重箱などいわゆる箱物を作られる木地師さんです。

 
 私がお邪魔したのは土曜日だったんですが、二人の職人さんが働いておられました。

 tokusan 08-001.JPG

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 工場の二階には今まで作った木地の木型が残されていました。

 tokusan 08-004.JPG
 
 素人考えでは図面で残しておいた方が場所も取らずに便利だと思ったんですが、職人さんは現物を残しておいた方が良いと言うことでした。


 倉庫には何年も自然乾燥させた木が所狭しと積んでありました。
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 木の厚さは重箱などの厚さにあわせて切ってあるそうです。


 私が帰ろうとしたとき、漆器の修理の依頼が来ていた物を見せて貰いました。

 足が折れています。
 tokusan 08-005.JPG

 この漆器は会津市で作られた会津漆器だそうですが、会津では直せる職人さんがいなくなったので、回り回って河和田に来たそうです。

 昔に作られた漆器なのにどうして産地が分かるのかというと、産地によって技法が異なるからだそうで、今回は木と木の接着方法が異なっているからだそうです。

 河和田では接着剤としてを使うのですが、持ち込まれた漆器はニカワで接着してあったので産地までが分かると言うことでした。


 完全に足が折れてしまった漆器でも直せる、しかも買うより安いとなれば漆器を使う価値が出てきます。

 今まで漆器は扱いにくく傷つきやすいと言うイメージがありましたが、そろそろそんな思いこみは時代に合わなくなってきているような気がします。


 汁椀に口を当てて飲むとき漆器が唇に触れたあの滑らかな感覚は他の磁器やプラスチックでは感じ取れません。


 是非その感覚を感じてください。
  








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2008年01月28日

木地士

 ロクロを使ってお椀のような丸物を作る木地士さんはここ河和田には2名だけになりました。

 地道な仕事で決して表には出てこない職人さんで、縁の下の力持ちですね。


 私がお邪魔したときには、ストラップにつける小さなお椀を作っていました。

 まず原木を削っていきます。
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 さらに削っていって・・・・・・、
 kijisi 08-7.JPG

 真ん中をへそのように残します。
 kijisi 08-9.JPG

 そのへその部分をくりぬいて、別に作った小さなお椀をはめ込みます。
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 そのお椀を削って形を整えます。

 そしてこれが製品です。
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 見事に同じ大きさに作られました。


 お仕事を見せていただいた職人さんは長い間仕事をされておられたので、どうやってロクロから作ったのか分からない物があります。


 ロクロで作ると左右対称になるはずですが・・・・・・・、
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 どうしたらこんな形になるんでしょうか?

 
 その他にもこんな急須がありました。
 kijisi 08-12.JPG
 
 注ぎ口も含めて一本の木から削り出してあるそうです。

 素人には作り方は想像もつきません。


 漆器も他の品物と同じように外国から多く入ってきているそうですが、さすがにこれらの品物の真似は出来ないようです。

 輸入品は同じような形には作ってあるそうですが、注ぎ口は接着剤でくっつけてあるだけなので直ぐに取れるそうです。


 こんなに優れた技を持っているのにそれを伝承していく人がいないのは残念です。
 
 今後、丸物の越前漆器が今後その技を伝承していけるかどうか、心配です。


 越前漆器はどうなるんでしょうか?




 お二人ともお年を召していますが、


















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2008年01月23日

ペーパーナイフ

 不器用な人間にとって器用な人はとてもうらやましく思います。

 特に絵が上手く描けたり、綺麗な工作が出来たり、何をしてもそつなくこなせる人は羨ましいです。


 これは生まれつき手が器用ということももちろんあると思います。

 職人さんの世界では特にそうなんだろうと思います。


 うるしの里会館の横にある職人工房でそんな職人さんに会いました。


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 kijisi 08-03.JPG


 こんな小さなで削っていきます。
 kijisi 08-02.JPG
 まるでおもちゃのカンナです。


 職人さんが使う道具類は全て自分で作ったもので、自分に合うように作っていくんだそうです。


 そしてそれらを駆使して作った物が・・・・・・、ペーパーナイフです。
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 このペーパーナイフの材質は黒檀紫檀です。


 他にも髪飾りがありました。
 kijisi 08-04.JPG
 この髪飾りにはまだは塗られていません。


 こんなにかわいい椅子テーブルもありました。
 kijisi 08-06.JPG

 
 今回紹介した品物に興味がある方はこちらからどうぞ。











posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 22:55| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月15日

粂治郎

 鯖江インターチェンジを降りて、うるしの里会館に向かって車を走らせていくと右手に漆器店らしからぬお店があります。

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 初めて見たときには何故かしら近寄りがたかったんですが、先日河和田を訪れたときに丁度お店のおかみさんに出会ったのでお話を伺ってきました。

 商品は2階に展示されていました。


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 白く見える図柄はで描かれているそうです。
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 現代的な感じがします。

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 意匠的にも素晴らしい出来映えです。

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 この写真に写っている椅子はモンローチェアと言うんだそうです。

 kumejirou 08-005.JPG
 全部写ってないのが残念ですが・・・・・・。

 あのマリリン・モンローの背中の曲線のカーブが背もたれのカーブになっているそうです。
 
 
 ちょっと漆器に話からそれてしまいました。

 如何でしょうか?

 日本にも数少ない椅子だそうで、見てみる価値はあると思います。


 展示されている漆器も現代的な感じの漆器ですので見ていて楽しいです。

 
 河和田を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてください。


 お待ちしています。


 粂治郎さんの住所は
 鯖江市片山町1−9
 TEL:0778-65-0135
 FAX:0778-65-2377


 場所は
 粂次郎
 クリックすると大きくなります。



















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2008年01月14日

呂色(ろいろ)

 漆器の最後の仕上げは、ぴかぴかに磨いて光沢を出すことなんですが、その最後の仕事をしているのが呂色(ろいろ)さんです。


 今回紹介する呂色さんは木地士塗士さんたちが入っている軒下工房には所属していないので、なかなかその技は見られないのですが、私が訪れたときには運良く呂色さんに出会えました。

 
 呂色さんがどんな仕事をされているかについては、まず作品を見てもらうのが一番ですね。

 この様にぴかぴかに仕上げます。
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 呂色の竹内さんです。
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 今磨いているものは最終的にこの様な作品になります。
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 これは勲章に準じた働きをされた人に送られるものだそうです。


 そのを入れる下の箱を磨いておられます。
 roiro 08-000.JPG
 人指し指で小さな炭を押さえながら磨いていきます。

 
 今回は見ることができませんでしたが、勲章を入れる箱も作っておられます。
 roiro 08-004.JPG


 を塗った後はハケの跡がついていたりして、表面に凹凸があるんですが、それを平らにして光沢を出します。

 その平らにする方法ですが、ひたすらで磨き上げます。

 小さく切ったを指で押さえながら表面を均一に仕上げていきます。
 
 この様なを使って磨き上げます。
 roiro 08-002.JPG

 
 この炭も普通のではなく、特別な木(油木)のだそうです。

 そしてこのも手に入り難くなりつつあるようです。

 
 人に知られることなく、きっちりと仕事をしていく。

 しかも手を抜くことなく、自分に課せられた仕事をこなしていく。

 表舞台に躍り出ることもなく、技を磨き続け作品だけを残していく。

 この様に地道に仕事をしている職人さんたちがいることを忘れてはいけないと思います。


 もっと、もっとこの伝統ある産業がどのようにすれば代々引き継がれるようになるかを考えて行きたいと思います。



posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 08:53| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月25日

まきえ工房 駒

 河和田の漆職人を訪ねるようになって大分経ちました。

 そして漆器店にもお邪魔しました。

 行き着けると顔を覚えてもらって、いろんな話も聞かせてもらいました。

 やはり私のようなサラリーマンの拙い知識しかない者にも分かるように話してくれるのが楽しみでした。

 先日は体験館にお邪魔したときに丁度帰り支度をされていた職人さんの工房に行かせてもらいました。


 工房の名前は まきえ工房 駒

 工房の前景です。
 koma 07-000.JPG
 

 場所は
 まきえ工房 駒
 クリックすると大きくなります。


 まず、器に漆で絵を描いていきます。

 koma 07-001.JPG

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 それを長い板の上に重ねていき、
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 乾燥室に入れます。
 koma 07-005.JPG
 この乾燥室は風呂と言うんだそうです。

 この風呂の中で乾かした後、さらに漆を塗っていくという作業を繰り返していき仕上げます。


 乾かした器です。
 koma 07-006.JPG
 と言われても素人の私には比較のしようはありませんが・・・・・。


 今まで多くの職人さんの工房にお邪魔しましたが、そこには必ずラジオかテレビが置いてあり音楽が流れていました。

 職人さんの仕事は神経を集中して一人で行うことが多いので、静かすぎると逆に仕事にならないからかもしれません。

 
 

posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 00:07| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

うるし会館(その3)

 うるし会館にはお椀お盆花器などの漆器が所狭しと並べられていて訪れた人の目を楽しませてくれます。

 また展示品も定期的に替えられているようで、私が訪れる際の楽しみの一つになっています。


 会館にはいると左手に日常で使う箸や食器類などが並べられていて、さらにその奥にはいろんな賞を受賞した作品が展示されています。


 urusikan 07-107.JPG


 でもそこばかりが見所ではありません。


 会館に入って右に行くと回廊のようになっていますが、そこにも展示品が並べられています。


 そこでこんな物を見つけました。

 urusikan 07-110.JPG


 見た目には漆器とは関係なさそうな琥珀象牙水牛の角蒔絵が施されています。

 urusikan 07-111.JPG

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 これを見たときはびっくりしました。


 こんなことが出来るんですね。


 どうしたら蒔絵が書けるんでしょうか?


 こんな石が玄関戸棚を飾っている光景はいいですね。


 漆器にはまだまだ知られていないところがあります。


 うるし会館を訪れる時には参考にしてください。


 新しい発見があるかもしれません。


 お待ちしています。









posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 07:55| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月22日

うるし会館(その2)

 今日もうるし会館の紹介です。


 うるし会館に入ると正面に継体天皇即位1500年記念祝賀冠制作展の看板が見えます。

 その下には河和田の漆職人が作った冠が展示してあります。

 urusikan 07-100.JPG
 そしてその足下にはなぜかちりとてちんのヒロインが・・・・・??


 私が河和田地区に行くたびにうるし会館に立ち寄るようになったのは、展示してある品物が変わるからです。

 ですから、今回はどんな物が展示してあるのかをちょっとワクワクしながら見に行きます。


 この壁掛けの一輪挿しは気に入ってます。
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 恐らく、ケヤキの皮を使っているので二つと同じ物はありません。

 
 こんな食器で食事が出来たら・・・・・・、
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 デザインが素敵です。
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 模様がきれいです。
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 急須には継ぎ目がありません。
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 一本の木で作られています。

 一人卓袱台
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 こうしてみるとなかなか格好いいですね。

 一人くらしの人には場所も取らずぴったりかも・・・・。


 これなんかいいですね〜〜〜。
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 蓋を開けると漆だけじゃなく、いろんな素材の器が入っているって小さなサプライズです。


 如何でしたか?

 
 私は展示されてる品物を見て、こんなんがほしいな〜〜とか、こんなんをあそこに飾ったら引き締まるやろな〜〜なんて思いながら眺めています。

 いつの日にかは漆器のお椀で食事をしたい、ささやかな私の夢です。



 
posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 08:10| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月21日

うるし会館

 鯖江の河和田に行くときには必ずうるし会館に立ち寄るようにしています。

 そこは漆器の展示販売もしているし、いろんな賞を取った作品も展示されているからです。

 きれいに仕上がった作品は見ていて気持ちが良いものです。

 また、漆器が出来るまでの行程を紙人形で展示しているので、職人さんのお宅に伺ったときの前知識にはちょうど良い勉強になります。


 ろくろ(丸物)
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 木地(角物)
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 下塗り
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 上塗り
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 加飾
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 それらの工程を経て漆器は

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 作られます。


 いかがでしたか?


 紹介した紙人形はそんなに大きな物ではないのですが、各工程をわかりやすく見せてくれます。


 漆器に興味がある方はもちろん、ここを訪れる機会があったらぜひ見てください。

 
 お待ちしています。


 











posted by 福井 県人(フクイ ケント) at 05:25| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 特産品(越前漆器) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月16日

蒔絵師

 今日は蒔絵師さんの技を紹介します。

 昨日書いた記事の塗り師さんの隣でお仕事をされてました。


 この様な絵柄を無地の器に描いていきます。
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 まず漆で模様を描いていきます。
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 次に、銀粉を乾いてない漆に優しく乗せていきます。
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 さらに緑の塗料をその上に重ね置きします。
 makiesi 07-03.JPG

 銀粉より緑の塗料の方が粒子が細かいためにこの様なことが出来るのだそうです。

 このときの接着剤の役割をしているわけです。


 そして銀粉と塗料を乗せ終わった器は、木箱の上に逆さまにしておきます。

 makiesi 07-04.JPG

 逆さまにおく前に、濡れたタオルで木箱上を少ししめらせておきます。
  
 こうすることで漆が乾くんだそうです。


 普通の洗濯物は水分があると、湿度が高いと、乾かないんですが、漆の世界では逆なんですね。

 初めて知りました。


 うるし会館の隣にある体験館には、未知の世界が広がっています。



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